2023年8月13日に行われた巨人対DeNA戦で、坂本勇人選手の打球が観客の妨害にあったとみなされ、2塁打になる珍事が発生しました。その結果、妨害したおじさんに非難が集まっています。
坂本勇人選手の打球妨害をしたおじさんとはどんな人物だったのでしょうか?
坂本勇人のホームランを妨害したおじさん「白髪の巨人ファン」
坂本勇人選手のホームランを妨害したと言われているおじさんがどのような人物なのか、確認してみましょう。問題となったシーンは、Twitterなどを中心に拡散されており、妨害したと非難されるおじさんの姿も撮影されていました。
静止画で確認すると、坂本勇人選手の打球妨害をしたと言われているおじさんは、巨人のユニフォームを着ている白髪の人物である事が分かります。
このおじさんが観戦していた場所に、坂本勇人選手の大飛球が飛んできて、それをキャッチしようとします。しかし、打球はフェンスに直撃し、おじさんの手をすり抜け、グランドに落下。
判定に困る打球に対し、巨人・原監督は「ホームランでは?」と考え、リクエスト申請を行います。
プレー検証が行われた結果、審判は「観客の妨害がありましたので、オーバーフェンスとせず。二塁打として試合を再開いたします」と報告。
審判が「観客の妨害」という言葉を使った事もあり、打球妨害をしたと言われるおじさんには、巨人ファンから大きな非難が寄せられる事となりました。
坂本勇人のホームラン妨害動画「元々ホームランではなく2塁打だった」
妨害おじさんのせいでホームランが取り消されたと噂になっていますが、本当にそうなのでしょうか?問題となったシーンを、横から捉えている動画が見つかったので、確認してみましょう。
巨人坂本のホームランをスタンドの巨人ファンのオッサンが阻止。この距離までリクエスト映像出るドーム怖すぎるし、観客の妨害判定出た。。。。
pic.twitter.com/zDjx8FN5nC— 進撃のJapan (@roketdan2) August 13, 2023
非常に微妙な打球ですが、妨害おじさんが触れる前に、フェンスに直撃しているように見えます。当然ですが、フェンス直撃となると、坂本勇人選手の打球はホームランではなく2塁打となります。
また、野球のルールには、観客が打球妨害を行った時に関する取り決めがあります。
野球規則6.01(e)※要約
「打球または送球に対し観衆の妨害があった時は妨害と同時にボールデッド。審判員は妨害がなかったらどうだったかを判断する」引用元:反則行為に関するルール
このルールを分かりやすく説明すると、「妨害が無かった場合、打球がどうなったのかを判断し、判定する」という事です。
つまり、妨害があっても打球がフェンスを越えていると判断された場合、ホームランだと認められるという事です。2016年9月17日に行われた広島対中日の試合で丸選手が打った20号ホームランがこのケースに当てはまります。
2016年丸選手20号ホームラン
今回の坂本勇人選手同様、丸選手が放った打球は観客の手によって捕球されました。しかし、この時の審判の判定はホームラン。観客が捕球しなかったとしても、打球がフェンスを越えていたという判断でした。
この事から、坂本勇人選手の打球がフェンスを越えていたなら、妨害おじさんに関係なく、ホームラン判定されているはずです。
ところが、審判は2塁打を宣言。妨害おじさんのせいでホームランが取り消されたわけではないんです。
動画を見ても、坂本勇人選手の打球はおじさんが触れる前にフェンスを直撃しており、審判団もそれを認め、2塁打と判断しています。
「妨害おじさんのせいで坂本勇人選手のホームランが幻となった」という非難は、明らかに間違いです。
坂本勇人の打球を妨害「2塁打記録の援護だった」
坂本勇人選手の打球妨害について調べていると、「今はホームランよりも2塁打の方が嬉しいのでは?」と投稿している人がいました。
坂本勇人選手の2塁打記録を見てみると、2023年8月12日現在で、通算436本。歴代5位の記録で、歴代1位の立浪選手の487本まで、残り51本と迫っていました。
歴代記録を塗り替えると、長く球界に名前が刻まれるので、今の坂本勇人選手にとっては、2塁打の価値はかなり高いと言えます。
また、今回の打球妨害騒動直に坂本勇人選手が行ったパフォーマンスにも注目が集まっています。
妨害によって2塁打と審判から報告された直後、坂本勇人選手は塁上で転がり、その後、パワー不足をアピールする腕立てポーズを披露しました。
このパフォーマンスによって、会場は盛り上がり、坂本勇人選手を賞賛する声がたくさん投稿されていました。
だけどうーんホームラン1本損しちゃったね。
まあとにかく坂本勇人神!
シーズン開始直後は女性問題で批判されていた坂本勇人選手ですが、今回の対応で間違いなく株を上げています。
2塁打歴代記録にも近づき、妨害観客のお陰で評価も見直された坂本勇人選手。彼にとっては良い事だらけの出来事だったでしょう。
坂本勇人のホームラン妨害おじさん「うつろな表情で帰宅」
坂本勇人選手のホームランを妨害したと言われるおじさんですが、この直後、自主的に帰宅しています。そして、この時の様子が、Twitterに投稿されていました。
しかも触ってしまったおじさんの斜め上にいましたが周りからのブーイングがすごかったです。
「なにやってだよ!」「帰れ!」
「ふざけんな!」など。
まぁやってしまったことだから
しょうがないが、退場したおじさんの顔がとても虚しかったです。
動画で確認した坂本勇人選手の打球は、フェンスに直撃しており、ホームランではありません。
そして、「観客の妨害があった時、その妨害が無かったと考え打球の判定を行う」という野球のルールもあります。
審判が2塁打と認めているという事は、妨害の有無に関わらず、坂本勇人選手の打球はホームランでは無いと審判自身が認めているんです。
それにも関わらず、審判は「観客の妨害がありましたので」と報告しています。この言い方では、多くの人が「妨害おじさんのせいでホームランが消えた」と勘違いするでしょう。
今回の騒動は、おじさんに全く非は無いにも関わらず、審判の言い方で完全に悪者になってしまった出来事でした。
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