宝塚飛び降り事件

宝塚私設ファンクラブの闇「24時間365日無給で劇団に奉仕」飛び降り事件

宝塚飛び降り事件

団員の自殺やひどすぎる会見で大炎上している宝塚劇団。様々な事態が明らかになる中、宝塚劇団の私設ファンクラブの実態も判明し、こちらもかなり酷い運営であった事が報告されています。

宝塚劇団私設ファンクラブの闇についてまとめてみました。

宝塚私設ファンクラブの闇「無給で24時間365日勤務」

宝塚私設ファンクラブの闇について、元会員がブログで運営内容を赤裸々に語っています。

  • 私設ファンクラブの会員数は数百人にも上るが、スタッフは片手(5人)以下
  • 入出立ち合い立ち会う為、朝5時起き
  • 仕事が終わった後、そのまま出待ちにつき合う
  • 翌日のタカラジェンヌの入り時間について連絡が来るのが夜の1時~2時
  • この時間を他の会員に知らせていたら寝るのは深夜3時頃になる
  • しかし、翌時のタカラジェンヌ劇場入りにつき合う為に、朝5時頃に起きる
  • 睡眠時間は2時間くらい。公演がある時は1時間
  • イベントの運営・企画で上級会員にお伺いを立てないといけない
  • 上級会員からは物凄く細かい部分まで指摘される
  • タカラジェンヌの機嫌によっては、せっかく立てたイベントの企画を白紙にされる
  • 実際に、私設ファンクラブ元会員はイベントに向かうタクシーの中で「やっぱり嫌」と言われた事があった
  • チケットの販売・配布を行っていたが、数が少数だった
  • この少数のチケットを数百人いるどの会員に渡すのかが、悩みの種となっていた
  • チケットを貰えなかった会員からは罵倒・掲示板に実名を書き込まれ、名指しで否定された事もあった
  • イベントがあると、グッズを作成しないといけなかった
  • しかし、グッズ作成で私設ファンクラブの運営費を前借する事はスケジュール的に難しかった
  • 私設ファンクラブ運営費はタカラジェンヌ親族が管理
  • しかたがなく、自前でグッズを用意したが、大卒の初任給(20万円前後)帰ってこなかった
  • この間、お金が無くご飯が食べられない
  • 用意したグッズに文句を言われる事もある
  • 私設ファンクラブはタカラジェンヌの数だけ存在
  • トップスターの私設ファンクラブは絶対的な存在で、服従状態
  • さらに、タカラジェンヌや関係者からの呼び出しには24時間365日対応しないといけない
  • これだけ働いても無給
  • 最終的には睡眠不足・栄養失調で倒れ、私設ファンクラブ脱退

私設ファンクラブ元会員の方が語った内容をまとめると、以上の通りです。それぞれ詳しく見ていきましょう。

宝塚私設ファンクラブの運営方法

宝塚私設ファンクラブ元会員のブログによると、元会員はフルタイムで働いていた社会人にも関わらず、無給で、24時間・365日・タカラジェンヌや関係者からの呼び出しに対応。さらに、運営に関わる費用を自腹で払う事もあった事が記載されていました。

そして、この運営に携わるスタッフは片手以下、つまり、5人以下で行われていました。

  • 宝塚私設ファンクラブ元会員はフルタイムで働く社会人
  • 私設ファンクラブの運営は無給で行われていた
  • 4時間・365日・タカラジェンヌや関係者からの呼び出しに対応
  • 運営に関わるお金を自腹で払う事もあった
  • 運営スタッフは5人以下

「タカラジェンヌを応援する」という純粋な目的の為、ファンで結成された組織だけに、和気あいあいとした運営が想像されますが、その実態はまさしく闇。

団員の自殺によって明らかになった宝塚歌劇団の闇となんら変わらない運営方法が取られ、元会員は自殺寸前にまで追い込まれたそうです。

入出立ち合いについて

宝塚私設ファンクラブ元会員は業務内容についても語っており、その1つがタカラジェンヌの入出立ち合い。

「入出立ち合い」とは、その名の通り、タカラジェンヌの劇場入りに立ち会うという業務であり、「目的は暴走したファンからタカラジェンヌを守る」「クレームの対応」などを行っています。

ちなみに、この宝塚私設ファンクラブ会員の入出立ち合いですが、団員の方が通るたびに、立ち上がり、通り過ぎると座るという動作を繰り返す事から、スクワットと例えられていました。

するとファンクラブに入会してる人限定で”あること”が行われたんです。
それがスクワットでした。
団員の方が出入り口を通るたびに『立ちます』『座ります』と声を出す人がいるんですね。
その声に合わせてガードの方が一斉に立ったり座ったりを繰り返します。

引用元:https://takarakko.com/waiting-757

さて、「入出立ち合い」を行う為には、当然、タカラジェンヌの劇場入りに間に合うように移動しなければいけません。

その為、私設ファンクラブ会員の朝は非常に早く、元会員のブログには「早い時には6時前に集合」と記載されていました。

また、タカラジェンヌの翌日の入り時間に関する連絡が来るのが平均深夜1~2時。その事を他の会員に連絡する必要がある為、元会員が寝る時間は3時を回る事もザラだったそうです。

入り出待ちの時系列
  • 午前6~7時
    入出立ち合いの為、劇場に集合
  • 午前7時以降
    会社に出社
  • 夕方
    会社終了後、出待ちにつき合う
  • 深夜1~2時
    翌日(当日)のタカラジェンヌ入り時刻の連絡を受ける
  • 深夜2時以降
    翌日(当日)のタカラジェンヌ入り時刻を会員に連絡
  • 深夜3時以降
    就寝
  • 午前5時頃
    起床

入り出待ち業務の為、私設ファンクラブ元会員の方の睡眠時間は2時間前後となり、全く頭が回らない状況でファンクラブの業務、さらに、自分の仕事をこなしていました。

また、この様な状況で、上級会員から毎日、細かすぎる指導が行われ、謝罪文まで書かされていた事がブログに記載されています。

今回、自殺したタカラジェンヌの1日スケジュールが、遺族の代理弁護士から公表されましたが、私設ファンクラブ元下院も、このスケジュールと変わらず、生活していた事になります。

自殺したタカラジェンヌ1日スケジュール




イベントの運営・企画

タカラジェンヌに関わるイベントの運営・企画も私設ファンクラブ会員の仕事の1つとなっています。

しかも、このイベント企画、上級会員に逐一伺いを立てなければ話は進まず、ほんとうに細かい部分まで指摘があると話していました。

さらに、ようやく実施までこぎつけたとしても、タカラジェンヌの期限が悪いとそれまで計画が白紙に戻り、私設ファンクラブ元会員は、タカラジェンヌが会場に向かうタクシーの中の「やっぱり嫌」という一言で、今までの苦労が水の泡になったと話しています。

この時、私設ファンクラブ元会員は3日も徹夜し、ようやく実施にこぎつけた中でのこの一言に、かなり殺意がわいたそうです。

スタッフが必死に準備をしてくれた状況で、「やっぱり嫌」と話したタカラジェンヌ。このタカラジェンヌはまだ劇団に所属している人物のようですが、今回、パワハラ・いじめを行った上級生に通じる部分を、この発言からは感じます。

チケット販売・配布

チケット販売は私設ファンクラブの最も重要な仕事の1つです。ひいきにしているタカラジェンヌを応援には、チケット販売が最も効率が良いからです。

そんなチケット販売なので、ファンを後押しする為に、多くのチケットが用意されていると感じますが、どうやら用意されているのはかなり少数。

「このチケットを何百人いる会員の誰に渡すのか?」

私設ファンクラブ元会員はこの事で頭を悩ませていました。

当然、チケットを貰えなかった他の会員からは罵倒され、酷い時にはファンクラブ掲示板で実名で誹謗中傷もされる事があったようです。

さらに、限りあるチケットの配布を考えている中、タカラジェンヌの親族にそのチケットを渡さないといけないという事態も発生したそうで、日々の業務に加え、チケット販売・配布は私設ファンクラブ運営スタッフの悩みの種となっていました。

グッズ作成

宝塚劇団が用意してくれると考えられるグッズですが、イベントごとで私設ファンクラブスタッフが準備をしていました。

このグッズ準備も相当大変で、タカラジェンヌにサインなどを頼むと多忙を理由に断られ、「ダサい」などの文句まで言われる始末。

さらに問題なのが、グッズにかかる経費です。私設ファンクラブ運営の会費は、なんとタカラジェンヌ家族が専用口座を管理している為、費用を前借する事も困難だったそうです。

その為、グッズ制作に自分のお金を立て替えてだしていたそうですが、清算後、大学初任給(20万前後だと考えられる)くらいのお金が返ってこなかったと、私設ファンクラブ元会員は話しており、公演準備中はお金がなく、ご飯を食べつ事も出来ずにいました。

おまけに、グッズの売り上げは私設ファンクラブ運営という名目で、タカラジェンヌ家族が持って行く為、労働に見合った給料が払われる事もありませんでした。

人間関係

私設ファンクラブは、タカラジェンヌごとにファンが設営しており、団員数に応じた私設ファンクラブが存在しています。

そして、各私設ファンクラブには序列が存在し、この序列はタカラジェンヌの順位がそのまま反映されています。

宝塚劇団員の序列は

  • トップスター
  • 2番手
  • 3番手

と階級制になっています。そして、この順位が私設ファンクラブにもそのまま当てはまり、

  • トップスターの私設ファンクラブ
  • 2番手の私設ファンクラブ
  • 3番手の私設ファンクラブ

と、私設ファンクラブにも順位が発生する訳なんです。

引用:https://www.waseda.jp/sem-inoue/file/archives/2017_sotsuron_live.pdf

そしてこの私設ファンクラブの上下関係は非常に厳しく、特にトップスターの私設ファンクラブの話す事には絶対的な権力がある事が、別の会員の口から分かっています。

ファンクラブの上下関係はすごく厳しい。トップスターの会の言うこ
とは絶対です。 (私設ファンクラブスタッフ 女性 A さん)

引用元:https://www.waseda.jp/sem-inoue/file/archives/2017_sotsuron_live.pdf

この事は、私設ファンクラブ元会員のブログには記載されていました。

具体的には

  • 朝は上級生会スタッフより早く出動
  • 席および場所取り
  • 雑用
  • 解散前には「ご指導」という細かい姑のような小言
  • 大劇場のチケット出し前には劇場内レストラン施設の一部で、謎の待機時間
  • 上級生会代表の飲み物を持つ
  • その時通るルートや差し出し方全てに厳格なルールがある

等が、私設ファンクラブ元会員のブログに書かれています。

さらに、「上級生会の様子を見て学び、自分たちが将来は組の会全体を取り仕切れるように指導する」という理屈を掲げ、「指導」という名前でパワハラ・いじめと取れる行為を正当化していたと話します。

先日の記者会見で宝塚劇団は「上級生の指導にパワハラ・いじめは無かった」「正当性が認められた」と話していますが、上級私設ファンクラブも全く同じ理屈で同じ事をしていた訳です。

宝塚私設ファンクラブ代表選抜方法「親しいファンに直接依頼」

宝塚私設ファンクラブについて調べていると、ファンクラブ代表の選抜方法についても記載されていました。

宝塚のファンクラブの代表というのは、どのように決まるんですか?また、いつごろ代表を決めるんでしょうか。生徒が研1や研2の時に、決めるんでしょうか。私、今、ある宝塚の方のお母さんと知り
合いで、みょ~に、なんといいますか、感じるんです。もう半年くらいしたら、代表とかスタッフとか、任命されそうで、、。まあ、私、暇と言えば暇ですから、頼まれたら、考えますが、、

一般的には、生徒さんご本人から直々に依頼されるか
または生徒さんにごく近しい方から依頼されることになります入団後お付の方がいないと、入り・出待ちなどについては
生徒さんご本人がご案内することになります
ほとんどの生徒さんはメールなどを利用して
当初は、ファンの方と直接連絡を取るようになさいますが
ファンの人数が増えてくると、対応しきれなくなります
また研2くらいから、チケットの取次ぎをすることも
検討しなくてはなりません
そこで、こうした事をどなたかに依頼することをお考えになります

その時に、ご縁のある方やファンの方の中から
信頼できると思う方に、ファンの方への諸々の対応を
お願いすることになります

それが、いわゆるお付きとなる始まりですね
お願いする方が元々親しい間柄だと
早ければ、研2くらいから依頼される方もおられます
依頼する事、される事は音校時代から決まっていたとしても
実際にお願いするのは、研2くらいからとなる場合が多いです

その後、連絡会のようなファン組織を立ち上げ
非登録のFCとして活動しているうちに
新人公演で主要な役に配役されたりすると
上級生のFCから促され、登録FCを立ち上げることになりますが
その際に、お付が代表となるという流れです

お付も代表も大変なお仕事となりますので
お引受になる場合は、よほどの決心が必要かと思いますよ

非常に多忙を極める私設ファンクラブ代表。この地位に就いた人は、タカラジェンヌの身の回りの世話まで行っていた事が、紫吹淳さんの事例から分かります。

紫吹淳さんのマネージャーが宝塚時代からのファンクラブの代表の方で、身の回りの世話をほぼ全部してもらっていた(現在進行形?)という話はテレビで聞きました。
ジェンヌの生活を支えているため、ファンクラブ無しに宝塚は成立しないんじゃないかとも言われていますね…

宝塚私設ファンクラブの歴史は古く、成り立ちは1980年代だと言われ、「ファンクラブ無しには宝塚は成立しない」とまで言われるほど、重要な組織となっていました。

しかし、そんな私設ファンクラブに対し、宝塚劇団は非公認という扱いで対応しています。

無給で24時間・365日勤務。さらに、グッズ制作に実費まで払ってくれる。

非公認ながらこれだけの仕事をしてくれる私設ファンクラブは、宝塚劇団にとって、さぞ利用価値が高い組織だった事は、言うまでもないでしょう。

宝塚私設ファンクラブの起源「良心で熱心なファンが自発的に始めた」

最後に、宝塚私設ファンクラブの成り立ちについて見ていきましょう。

宝塚私設ファンクラブの存在が確認できるようになったのは1980年代の頃。

それ以前のタカラジェンヌは、ファンとの距離が非常に近く、「AKB48より前に生まれた、会いに行けるアイドル」とも言える存在だったそうです。

この頃のタカラジェンヌとファンの距離が非常に近かったエピソードとして、一緒に食事、旅行などという話が記録されています。

しかし、1974年に上演された「ベルサイユのばら」が大ヒットした事で、宝塚ブームが到来。多くのファンが劇場に押し寄せ、タカラジェンヌや生徒が怪我をするという事態が発生しました。

この事態を受けて生まれたのが、宝塚私設ファンクラブ。元々は自警団のような立ち位置で、ファンを傷つけないように、熱心で良心的なファンが中心となり、自発的に立ち上げた組織なんです。

しかし、約40年経った現在、宝塚私設ファンクラブは完全に様変わりしてしまっています。

「宝塚ではトップスターは唯一無二の存在」という事実は、私設ファンクラブにも反映されており、「トップスターの私設ファンクラブが絶対的な存在」として扱われていました。

この事から、私設ファンクラブの変化には、宝塚の悪しき風習が影響している事は否定できません。

元々は良心と常識にあふれていた私設ファンクラブですが、宝塚劇団の影響により、大きな闇を抱える組織になり果ててしまいました。

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